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胃痛、胃もたれは胃がんのサイン?胃の不快な症状の原因と胃カメラ検査の必要性

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胃痛や胃もたれなどの症状が現れると、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、胃がんなどの病気になったのではないかと心配になる方もいらっしゃるのではないでしょうか?悩めば悩むほど、ストレスがかかり、さらに症状が悪化する方も少なくありません。

胃痛や胃もたれは、空腹時や食べ過ぎたときなど私たちの生活の中で、比較的よく起こる症状です。その症状が長引くと心配になり、身体的にも精神的にも負担が大きくなります。

今回は、胃痛や胃もたれといった胃の不快な症状の原因と胃カメラ検査の必要性について解説します。

1. 胃痛や胃もたれには胃カメラ検査が必要?

医師の診察

胃痛や胃もたれなど胃の不快な症状が現れると、胃に大きな病気が隠れているのではないかと心配になる方は多くいます。胃の代表的な病気といえば、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、そしてもっとも心配になるのが胃がんです。

これらの胃の病気を発見するには、胃カメラ検査が必要です。胃カメラ検査をすれば、胃の病気の早期発見につながるため、すぐに病気の有無を確認してほしいと思う方もいらっしゃるでしょう。

しかし、すぐに胃カメラ検査を受ける必要はありません。胃痛や胃もたれの症状に悩む方の99.9%は、無用の心配です。こう聞くと「胃カメラ検査をしないことで、万が一手遅れになったらどうするの!」と思うかもしれませんが、胃カメラ検査の前に大切なのは、ピロリ菌に感染しているか、胃カメラ検査が必要かどうかという医師の診断です。

胃カメラ検査が必要かどうかの判断は医師が行いますが、その一つの基準として、胃カメラ検査を受けたことがあるか?また、受けたことがある方は前回の検査時期です。胃痛や胃もたれの症状の場合、胃カメラ検査を1年以内に受けていれば、すぐに受ける必要はありません。その理由は、1年以内に胃の不調を自覚するような大きな胃がんになるケースはほぼないからです。胃薬などの内服のみで症状が緩和するケースがほとんどです。

2. 胃痛や胃もたれの原因とは?

酒に酔った男性

胃痛や胃もたれは、さまざまな原因によって胃の消化活動に支障をきたして起こります。胃の不快な症状を引き起こす原因の中でも、よく見られるのは以下の3つです。

2-1. ピロリ菌

一般的にピロリ菌といわれていますが、正式名称は「ヘリコバクター・ピロリ菌」です。

通常、細菌は酸性の環境に弱いとされていますが、ピロリ菌は強い酸性である胃の中でも生きていけます。

ピロリ菌はウレアーゼといわれる酵素を産出し、胃液に含まれている尿素からアンモニアを作り出し、自分の周囲をアルカリ性に変化させ、酸性の環境でも生息できるような機能を持っています。

また、ピロリ菌は産まれたときから人間の胃の中に生息しているのではなく、3-5歳くらいで感染して、胃の中に住みついてしまいます。井戸水が生活に欠かせなかった時代は、井戸水もピロリ菌の感染経路でした。

衛生環境が整った現在では、ピロリ菌に感染している方の唾液などを介して感染する家庭内感染が主な経路となっています。

ピロリ菌に感染すると、胃の粘膜を傷つけ胃痛を引き起こします。こうした状態が長く続くと萎縮性胃炎や胃がんへと進行します。

胃潰瘍や十二指腸潰瘍に罹患する原因のほとんどは、ピロリ菌です。また胃がんの原因の95-99%はピロリ菌といわれており、ピロリ菌が胃の中に棲みついていなければ、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、胃がんのリスクは低くなります。胃痛などの症状があり、前回の胃カメラ検査から1年以上経っていれば、胃カメラ検査を受け、必要であればピロリ菌の検査を受けるようにしましょう。

胃潰瘍の内視鏡写真
*ピロリ菌の感染による胃潰瘍の内視鏡写真
十二指腸潰瘍の内視鏡写真
*ピロリ菌の感染による十二指腸潰瘍の内視鏡写真
進行胃がんの内視鏡写真
*ピロリ菌感染による進行胃がんの内視鏡写真(無症状でした)

2-2. 食生活

胃痛や胃もたれの原因として、最初に思い浮かべるのが食生活です。アルコールの過剰摂取や暴飲暴食、消化が悪い高脂質な食べ物を大量に摂取すると、胃酸の分泌が多くなり胃の粘膜を傷つけ、胃痛が起こります。その他にも、刺激の強い香辛料なども胃痛や胃もたれの原因となります。

また、若いときは脂っこいものを食べても胃もたれなどなかったのに、年齢を重ねると同じ食べ物を同じ量食べても、胃痛や胃もたれになる方がいます。その原因は「リパーゼ」といわれる酵素が関係しています。

リパーゼは、食べ物の消化や生命活動に欠かせない代謝を助けるタンパク質の総称です。リパーゼは体内に存在していますが、年齢とともに減少するため、脂っこい食事や寝る前に食事をとると胃もたれなどの症状を引き起こしてしまうのです。

寝る前の食事を控えたり、胃に刺激が少ない食事をとるようにしましょう。

2-3. ストレス

ストレスも胃痛の原因のひとつです。ストレスは仕事、家庭、人間関係などさまざまな場面で起こります。ストレスといえば、精神的な負担がもっとも大きいと思われるかもしれませんが、過度なストレスは心だけではなく身体的にも大きな影響を与えます。

胃の働きには自律神経が深くかかわっています。自律神経が整っていれば、胃も正常に働きますが、ストレスを受けると自律神経のバランスが乱れ、胃の働きに影響を及ぼします。

自律神経が乱れると胃酸の過剰分泌や、血行不良による胃粘膜液の分泌が減少し、炎症ができやすい環境になるのです。その結果、胃痛を引き起こすことがあります。

3. 胃カメラ検査を受けたほうが良い症状とは?

吐き気に悩む女性

胃痛や胃もたれなどの症状がある場合、1年以内に胃カメラ検査を受けていれば緊急で胃カメラ検査の必要はなく、内服治療のみで良いとお伝えしましたが、以下のような症状がある場合は、医療機関を受診しましょう。

・急に吐血した
・黒色便、タール様の排便があった
・吐き気など胃の不快な症状が続く
・健康診断で精密検査が必要といわれた
・以前、胃カメラをして所見があり、経過観察となったが放置している

胃や十二指腸に穴が開くことを「穿孔(せんこう)」といいます。穿孔はまれです。しかし、穿孔が起きると激しい腹痛症状が見られます。このような症状が見られたときは、早急に医療機関の受診が必要です。

吐き気などの胃の不快な症状があり、市販薬などを服用していても症状が軽減しない場合は医療機関の受診をおすすめします。

経験豊富な医師であれば、聞き取りによって危険な症状か判断できます。胃カメラ検査が必要と診断された場合は、医師の指示通りに検査を受けましょう。

また胃カメラ検査が必要ないと診断されたときは、内服薬を処方されるケースもあります。

4. 胃にやさしい生活のポイント

ウォーキングをする男女

胃痛や胃もたれを軽減するためには、胃にやさしい生活を送るようにしましょう。胃にやさしい生活を送るには、胃に過度な負担をかけないようにするのが大切です。

4-1. 胃に負担の少ない食事

高脂質の食事や香辛料たっぷりの食事など、胃に負担をかけるような食べ物を過度に摂取するのは、控えましょう。また、熱すぎる食事や、冷たすぎるものも胃にとって刺激となります。

アルコールの過度の摂取も胃にとって負担になりますが、その他にもコーヒーや紅茶、緑茶なども大量に摂取すると、胃酸の分泌を促すため、飲み過ぎないようにしましょう。

食事の内容だけではなく、早食いも注意が必要です。食べ物をしっかり噛まず飲み込んでいると、消化に時間がかかるため、よく噛むようにしましょう。また早食いは、食べ過ぎの原因にもなります。腹七八分目を心がけましょう。

胃にやさしい食事は、糖分や脂肪分、刺激が少ないものです。おかゆや雑炊・白身魚・ささみ・豆腐・バナナ・りんごなどは、消化がよく胃の調子が悪いときにおすすめです。

4-2. ストレス解消

ストレスは胃だけではなく、体に大きな影響を与えます。現代社会においてストレスをまったく感じずに生活するのは難しいため、日頃からストレスを上手に解消しましょう。

ストレス解消法としておすすめなのは、適度な運動や読書、音楽鑑賞など気分転換ができるものです。自分に合ったストレス解消法を見つけましょう。

4-3. 十分な睡眠

自律神経のバランスを整えるために、十分な睡眠をとりましょう。睡眠不足が続くと、日中活動しているときに優位になる「交感神経」と、寝ているときに優位になる「副交感神経」のバランスが乱れてしまいます。

これらの自律神経のバランスを整えるには、十分な睡眠が大切です。

4-4. 喫煙を控える

喫煙と胃の働きは関係ないように思われるかもしれません。しかし、喫煙は血管を収縮させるため、血液循環が悪化し、胃粘膜の抵抗力が低下します。

また喫煙によって胃酸が過剰に分泌し、胃粘膜が傷つき、胃痛を引き起こすケースがあります。禁煙が難しい場合は、これまでよりも少しでも喫煙を控えるように心がけましょう。

5. まとめ

医師の診察を受ける男性

胃痛や胃もたれなどの胃の不快な症状があると、胃がんや胃潰瘍、十二指腸潰瘍などの病気ではないかと心配になると思います。しかし、ほとんどの場合、そのような胃の病気が潜んでいる確率は低いとされています。

胃カメラ検査は必要に応じて受けるようにしましょう。1年に1回、胃カメラ検査を受けていれば、胃の不快な症状があっても、大きな病気になっている確率は低いといわれています。毎年、健康定期検診を受けて、胃にやさしい生活を送りましょう。

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