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大腸カメラは何歳から受けるのが良い?検査の適齢期について解説

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日本人のがん罹患数において男女総数で第一位なのが「大腸がん」です(2019年のデータに基づく)。またがん死亡数でも、2021年のデータでは大腸がんが男女合計で第二位、女性に至っては第一位となっています。

そんな大腸がんのリスクを低減するためには、日々の生活習慣見直しや運動なども重要ですが、大腸内視鏡検査(大腸カメラ)を受けてみることが非常に大事です。とはいえ、会社などで人間ドックを受けているという人の中には「大腸内視鏡検査はまだ受けたことがない」という人もいらっしゃることでしょう。

大腸内視鏡検査は何歳から受けなければいけないといった明らかな見解はありません。しかし、厚生労働省が定めている「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」によると、大腸がんの検診の対象者は40歳以上(年1回)となっており、その前後で大腸内視鏡検査を受けるのが望ましいと思われますが、実際のところどうなのでしょうか?

今回は、何歳から大腸内視鏡検査を受けるのがベストなのか、また大腸内視鏡検査で何がわかるのかについて詳しく説明していきます。

1. 大腸内視鏡検査は何歳から受けるべきか?

カウンセリングを受ける女性

大腸内視鏡検査を受ける時期についてですが、統計で見てみると40~45歳でがんが増えています。特に最近の傾向として大腸がんが低年齢化、女性の低年齢化が顕著に見られます。またポリープに関してだと30代前半からちらほらと見つかっています。だからといってあまり早い年代から検査しても何も出ない確率が高いです。

よって、大腸内視鏡検査を受ける年齢の目安としては、やはり40歳前後。そのタイミングで一度内視鏡検査を受けるのがよいでしょう。心配な人は35歳になった時点で受けてみるのもよいかもしれません。反対に50代であればものすごく気を付けなければならない年代のため、定期的に大腸内視鏡検査を受診することがおすすめです。

2. そもそも大腸内視鏡検査とはどんな検査なの?

医者

大腸内視鏡検査は、大腸がん以外にも大腸ポリープやそれ以外の疾患を観察するために行うものです。

市区町村が行う大腸がん検診の場合、問診や便潜血検査による検査が基本となりますが、便潜血検査の場合には、がんやポリープがあったとしても便に血が混ざらないことがあり、検査結果が「異状なし」となるケースがあります。また大腸がんの場合には、ある程度大きくならないと発見できないこともあるため、既にステージが進行してしまっているリスクもあります。そのため、より精密な検査を行うのに大腸内視鏡検査が重要とされています。

2-1. 大腸内視鏡検査の流れ

大腸内視鏡検査は医療機関によって多少異なりますが、概ね以下のような流れで行われます。

1. 検査予約
大腸内視鏡検査を受ける場合には、医療機関を受診したうえで検査日や時間を決定するのが一般的です。

2. 検査前日
検査前日は夜の9時までに食事を済ませ、以降の食事は検査終了まで控えましょう。食事はできるだけ大腸に残りにくい消化の良いものを食べると良いです。水分摂取に関しては水やお茶(ノンカフェインのお茶)程度であれば問題ありませんが、ジュースなどは避けましょう。医療機関によっては事前受診の際に下剤を処方するところもあり、そちらを飲んで腸をきれいにしておきます。

3. 検査当日
検査当日は自宅で下剤を服用する場合や、医療機関で下剤を服用する場合がありますので、指定された時間までに医療機関を訪れます。問診を受けたあと、医療機関で下剤を服用する場合は、検査用の腸内洗浄液を何度かに分けて服用します。その後頻繁に排便が行われますが、だんだんと回数が減ってきます。便が透明の水様便になってくれば検査が可能となります。

4. 検査
渡された検査着に着替えたら検査の開始です。ストレッチャーに横になったら鎮静剤を注射します(希望される場合のみ)。その後肛門から内視鏡を挿入し検査を行っていきます。検査自体は15~30分程度で終了します。

5. 検査後
検査終了後は1時間程度リカバリー室で休息を取ります。その後検査結果の説明が行われます。検査の際に生検やポリープ切除が行われた場合には、約2週間後に再度結果の説明を受ける必要があります。なお、検査後は車の運転はできません。検査後の飲食は1~2時間後から可能ですが、刺激性の高い食事やコーヒーなどは2~3日避けるようにしましょう。激しい運動も控えるのが賢明です。

2-2. 大腸内視鏡検査でわかること

大腸内視鏡検査を行うことで以下のような病気や症状を発見することができます。

2-2-1. 早期大腸がん

早期大腸がんは、大腸内視鏡検査で切除が可能なことが多いです。大腸がんは初期症状がないため、発見が遅れる可能性の高いがんです。大腸内視鏡検査を定期的に受けることで、がんが小さい段階で発見することができ、完治が見込めます。

2-2-2. 進行大腸がん

進行大腸がんの場合、粘膜よりも深い部分にまでがんが進んでしまい、他の臓器やリンパ節転移の危険性があります。この段階までくると内視鏡で取り除くことができず、外科的手術や抗がん剤治療となります。

2-2-3. 大腸ポリープ(大腸腺腫)

大腸ポリープは、大腸内視鏡を行うとかなり発見できる良性の大腸腺腫のことです。放置しておくとがん化する可能性が高く、大腸内視鏡検査中に発見された大腸ポリープを切除しておくことで予防できます。

2-2-4. 潰瘍性大腸炎

潰瘍性大腸炎とは、大腸の粘膜に潰瘍やびらんができる疾患で、腹痛や下痢、下血といった症状が慢性的に起こります。国の難病に指定されており、若者を中心として年々患者が増加しているのが特徴です。発症年齢は20代がピークなものの、高齢者の発症も確認されています。下痢や下血が続いていると感じた場合には、大腸内視鏡検査を受けて正確な診断と、適切な治療を受けるようにしましょう。

2-2-5. 大腸メラノーシス

大腸メラノーシスは、大腸の粘膜が色素沈着して黒ずんでいる状態で、センナを含んだ便秘薬の大量服用によって起こるケースが多いです。自覚症状がないため大腸内視鏡検査でわかることが多く、発見された場合には、便秘薬の変更や服用の中止などが必要です。

2-2-6. 直腸カルチノイド

直腸カルチノイドの「カルチノイド」とは「がんのようなもの」という意味を持っており、がんの一種とされてます。この直腸カルチノイドはかなり珍しい病気で、腫瘍の大きさによりより良性か悪性かが判断され治療法が異なります。10㎜未満のものであればほとんど心配はありませんが、それ以上の大きさになると肝臓やリンパ節転移を起こしやすくなります。よって、大腸内視鏡検査で早期発見し、適切な診断・治療を受けるようにしましょう。

2-2-7. 大腸憩室症

大腸憩室症とは、大腸の壁の一部が袋状に外に飛び出ている状態で、大腸内視鏡検査ではくぼみのように見えるものです。原因としては、動物性脂肪や加工肉の過剰摂取、食物繊維の摂取不足などが考えられており、食生活の欧米化が進む日本でも増加傾向にあります。憩室があるだけでは特に症状がなく治療も不要です。しかし、憩室炎や憩室出血を起こした場合には腹痛や下血が症状として現れるため治療が必要となります。

3. まとめ

大腸がん

以上、何歳から大腸内視鏡検査を受けるとよいか、また大腸内視鏡検査で何がわかるのか、その検査方法などを紹介してきました。

大腸がんの死亡リスクは40歳を境に増え始め、50歳から一気に上昇し60代がピークとなります。大腸内視鏡検査でわかることは大腸がんや大腸ポリープ以外にも、潰瘍性大腸炎などさまざまあります。自覚症状がないと検査すら行かないという人も多いと思いますが、大腸に関する病気や症状の早期発見には大腸内視鏡検査が非常に効果的です。腹痛や下痢、下血など自覚症状が出た時にはかなり進行している可能性が高いため、40歳を超えたら定期的に大腸内視鏡検査を受けるのがおすすめです。

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