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おすすめ内視鏡豆知識
Endoscopist Doctor's Knowledge
これまで胃カメラ検査(上部消化管内視鏡検査)を受けたことがなく、検査を受ける勇気がないという人は数多くいらっしゃいます。ネット上には「検査が辛かった」「あんな検査は二度と受けたくない」といった書き込みもあれば、「楽に検査ができた」「寝ているうちに検査が終わった」などさまざまな口コミが存在しています。またYouTubeで「胃カメラ」「内視鏡検査」と検索すれば多く体験動画を見ることができ、一体何を参考にして良いか迷ってしまうこともあるでしょう。
特にきつかった、つらかったというネガティブな体験談を見たり聞いたりしてしまうと、検査しようと思っていた前向きな気持ちが折れてしまうこともあります。しかしながら、最近の胃カメラ検査は少し前に比べて検査スタイルも大きく様変わりしており、医療機関や検査方法によっては不安や怖さをほとんど感じることなく検査を受けることができるのです。
今回は、胃カメラ検査が怖いと思っている人でも安心の胃カメラ検査の実情について詳しく説明していきます。
胃カメラ検査は、正式名称を「上部消化管内視鏡検査」と言いますが、他にも「胃内視鏡検査」と呼ばれたりしています。胃カメラと聞くと胃の部分だけを検査するように思ってしまいがちですが、実際の胃カメラ検査では上部消化管である食道・胃・十二指腸まで観察します。
胃カメラ検査では、これら上部消化管にファイバースコープを挿入して直接観察し、疑わしい病変があれば組織を採取して生検に回すことができます。
胃カメラ検査が怖いという人の中には、前回の検査がきつすぎて二度と受けたくないと感じている人は結構多いです。例えば、鎮静剤なしで胃カメラを受診すると、反射によって吐き気をもよおすことがありますし、胃に空気が入ってしまうと我慢できずゲップが出てしまうことがあります。
また、胃の先にある十二指腸を胃カメラで観察する際にはさらに強い違和感が出ることがあります。
人によっては胃カメラの検査中、ずっと唾液や涙が止まらず非常に苦しい思いをすることもあります。
このようなきつくつらい体験をした結果、胃カメラに怖さを感じて二度と受けたくないと感じている人は多いようです。
胃がん検診では胃カメラ検査よりも造影剤を用いたレントゲン検査がよく知られています。
胃レントゲン検査は、検査前に造影剤を飲んで胃を膨らました状態でX線を照射しながら撮影する検査です。造影剤の流れにより食道や胃に変形が見られないか確認していきます。一方の胃カメラ検査は、口や鼻からスコープを挿入し消化管の粘膜を直接観察します。
少し前までは、胃がん検診といえば短時間に行えて安価な胃レントゲン検査が主に行われ、胃レントゲン検査で異常が見られた場合に胃カメラ検査が行われるという流れが一般的でした。しかし、胃レントゲン検査はわずかながら放射性被ばくがある点や胃カメラ検査のほうが検査精度が高いこともあり、医療機関側も胃カメラ検査をすすめるところが多いようです。特に早期胃がん発見においては、胃レントゲン検査だとわずかな隆起や周囲の粘膜との色の違いを確認できないということもあり、胃カメラ検査の方が高い発見率を誇ります。
自治体が行っている胃がん検診では、胃レントゲン検査か胃カメラ検査(内視鏡検査)かを選択できるところも多くなっているものの、両方の検査を同一年度に行うことはできません。
胃カメラ検査では次のような病気を診断することが可能です。
⚫︎ 胃がん
⚫︎ 食道がん
⚫︎ 十二指腸がん
⚫︎ 逆流性食道炎
⚫︎ 食道裂孔ヘルニア
⚫︎ 急性胃炎・慢性胃炎
⚫︎ ヘリコバクターピロリ菌
⚫︎ 胃アニサキス症
⚫︎ 胃潰瘍
⚫︎ 機能性胃腸症
⚫︎ 十二指腸潰瘍 など
胃カメラ検査は、特に胃に異変を感じていない人でも40歳を超えた段階から定期的な受診をするのがおすすめです。特に胃がんの発生は40歳以降緩やかに増加していき、50歳を超えると一気に増加していきますので、40歳以上の方は1、2年に1回は胃カメラ検査を行うのが良いでしょう。
また、以下のような症状が頻繁に現れている人は速やかに消化器内科などの医療機関を受診し、胃カメラ検査を受診しておくと安心です。
⚫︎ 喉がつかえる
⚫︎ 胃が痛む
⚫︎ みぞおちあたりに痛みがある
⚫︎ げっぷが頻繁にでる
⚫︎ 胸やけがよく起こる
⚫︎ 胃のもたれがある
⚫︎ 体重が急激に減少した
⚫︎ ヘリコバクターピロリ菌に感染している、もしくは除菌治療をしたことがある
⚫︎ 胃がんの家族歴がある など
胃カメラ検査を受診する際には通常「経口内視鏡検査」「経鼻内視鏡検査」の2つの検査方法が選択できますが、最近は比較的負担の少ない経鼻内視鏡検査を選択する人が増えています。
経口内視鏡検査は、口からファイバースコープを挿入して行います。経鼻内視鏡検査に比べて挿入されるスコープが太く(8~9mm)、画像が明るく鮮明である点が特長です。
経口内視鏡検査では鎮静剤を使った検査が行えるため、苦痛を感じなくて済むメリットがあります。よって、嘔吐反射が強い人や、過去に受けた胃カメラ検査で苦痛を感じたことがある人は、鎮静剤を使った検査がおすすめです。
経鼻内視鏡検査は、鼻からファイバースコープを挿入して行います。経鼻内視鏡検査で使用されるスコープは5~6mmと細いです。経口内視鏡よりは、比較的楽に検査を行えますが、反射の強い方、げっぷが出てしまう方などはかなりきつい検査になることもあります。また口からの挿入ではないため、鎮静剤を使っていない状態の場合には検査中に医師と話すこともできます。
多少メリットがある経鼻内視鏡検査ですが、鼻腔が非常に狭い人の場合経鼻内視鏡検査が行えないことがあります。
一般的な胃カメラ検査は次のような流れで行われます。
まずは医療機関受付やインターネット、お電話にて胃カメラ検査を予約をして、手続きを行います。検査前に受診が必要な医療機関もあります。
胃カメラ検査のみの場合は、着替えが不要な医療機関もあります。指示に従って検査を待ちましょう。
検査の順番が来たら検査室に案内されます。準備ができたら胃の中の粘膜や泡を除く消泡剤を飲み、体を横にします。横になったのちに咽頭麻酔のスプレーをし、その後鎮静剤を注射してウトウトした状態となったら胃カメラ検査が行われます。検査時間は10分程度です。
検査終了後は、検査ベッドに寝たままリカバリールームで安静にしていただきます。その後、結果説明を行います。最後にお会計をして、帰宅となります。なお、鎮静剤を使用していない場合には、すぐに帰宅することもできます。
以上、胃カメラ検査が怖いと思っている人でも安心して受けられる胃カメラの実態や最新の胃カメラ検査事情について紹介してきました。
もし、これまでの胃カメラ検査でつらい思いをして怖さを感じているようなら、ぜひ鎮静剤を使用する医療機関で胃カメラ検査を行いましょう。鎮静剤を使用することで多くの方が反射を抑えることができますし、もし反射があったとしても検査中は寝ているため苦痛はほぼ感じません。胃カメラの操作や空気が入ることによる苦痛も軽減できます。
医療機関を選ぶ際には、鎮静剤を使うか使わないかがとても大きな問題です。鎮静剤を使って検査を行えれば苦痛が少なくて済みますので、不安な場合は検査前に医療機関に確認しておきましょう。
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