MENU
閉じる
おすすめ内視鏡豆知識
Endoscopist Doctor's Knowledge
現在、腸活のトレンドとしては「ポストバイオティクス」「シンバイオティクス」「プレバイオティクス」といったものがありますが、実際どのように腸活を行ったらいいかよくわからないという人も多いと思います。
腸活というキーワードで本もたくさん出ていますし、インターネットで腸活を調べると「これをやってみましょう」といった情報も豊富に出回っているので、正直何やったらいいのかわからなくなっていませんか?
今回はそのような腸活迷子の方々に、これだけやっておけばOKという「腸活実践法」を伝授します。ぜひ皆さん試していただいて腸活に励んでもらえればと思います。
「腸活実践法」としては次の3つのことを行ってもらうことで腸活の効果が期待できます。
まずは1日3食しっかり摂るようにしましょう。朝食を食べないと血糖変動が起こりやすく、血糖値スパイクが大きくなります。また朝食を食べたほうが昼の血糖値も上がりにくく腸内環境も良くなります。腸内フローラ検査で判定がよい人の特徴について調べてみると、しっかりと朝食を食べていることがわかっています。反対に腸内フローラ検査の判定が悪く、腸内環境が悪い人の特徴としては、朝はコーヒーだけといった具合に朝食抜きの人が多いことが挙げられます。
朝食を抜いている人の言い分として、朝から食べ物が入らない、胃が動いていないから食べるともたれる、だから食べたくないという人は多いです。中には夜中結構遅くまで食べて間を開けず寝てしまう。その結果消化がうまくできず、朝は胃がもたれてしまっているケースもあります。
人によっては朝食べられないことで結果的に痩せるからラッキーと感じる人もいるようです。しかしその分溜め込んでしまって反対に太りやすくなることもあり、逆効果となる場合もありますので注意しましょう。
シンバイオティクスを実践することによって期待できるのは、下痢や便秘改善といった整腸作用です。
乳酸菌やビフィズス菌といった善玉菌を食べ物から摂取し、食物繊維やオリゴ糖を摂って善玉菌を育て、下痢や便秘を改善させたいという人は多いのではないでしょうか。シンバイオティクスの効果は、研究結果もあり一応の期待はできます。実際にシンバイオティクスをやって便秘が治ったという人もいます。しかし、シンバイオティクスは速攻性がないため、毎日地道に続けなければなりません。
それとヨーグルトやキムチなどの発酵食品で乳酸菌やビフィズス菌を摂取する行為は、菌の数自体が少ないため効率が悪い点は知っておきましょう。ちなみにシンバイオティクスで、乳酸菌やビフィズス菌といった善玉菌を摂る際には、たとえば乳酸菌とビフィズス菌をセットで摂ったり、乳酸菌と糖化菌(納豆菌)を一緒に摂ったりといった具合に、複数の菌をセットで摂るほうが効果は高いという報告もあります。
なお、迷ったら菌の種類が多めのものを購入するのがよいです。サプリメントは、種類も大事ですが菌の数も大事です。加えて善玉菌を育てるのに餌となる食物繊維も必要となります。
腸の中で食物繊維を分解して食物繊維を食べやすくしてくれる便利な菌としては、「糖化菌(納豆菌)」があります。納豆菌は芽胞を持っているので、酪酸菌と一緒で生きたまま腸に届きやすいと言われており、胃酸に強いとされています。そして乳酸菌と一緒で小腸に棲みついて食物繊維を分解し、善玉菌の餌にしてくれます。
ではここからは、おすすめのシンバイオティクス食材を3つほどご紹介していきます。
卵を好きな人は多いと思います。卵アレルギーの人も中にはいらっしゃるかもしれませんが、普段の生活の中で卵は普通に食べていることでしょう。
卵は食物繊維とビタミンCは含まれていないものの、それ以外の栄養素は全て含んでいると言われています。その分食物繊維やビタミンCは他の食材で補えばよいので、卵は1日1個最低でも摂るようにしましょう。
卵1個のたんぱく質含有量は大体6.3g程度、他にビタミンDが2㎍ほど入っており、腸内細菌の多様性を上げる作用があるとされています。またビタミンDは大腸がんや大腸ポリープの予防になるという報告がありますので、腸活的にも卵は最適です。
ブロッコリーはタンパク質、食物繊維が多く含まれています。また卵にないビタミンC含有量もトップクラスのため、卵とブロッコリーを摂っていれば安心です。
納豆は食物繊維も豊富に含まれている万能食で、水溶性食物繊維と不要性食物繊維両方がバランスよく入っており非常によい食べ物です。また糖化菌(納豆菌)も入っていますので、食物繊維を善玉菌が食べやすくなるよう分解してくれる役割があります。1日1パックは納豆を食べると健康的です。
ちなみに、納豆のたんぱく質含有量は6.6gと多く、卵と同程度です。卵1パックと納豆で12~13gのタンパク質が摂れます。体重1kgあたり必要なたんぱく質の摂取量は1g~1.5gと言われており、たとえば体重60kgの人の場合60gから90gと考えると納豆でたんぱく質はかなり摂れます。そこに肉を100g程度食べたらもう十分で、1食分のプロテインと同じ量のたんぱく質が摂れます。
ここで紹介した「卵」「ブロッコリー」「納豆」を食べれば、たんぱく質が15g程度摂れます。1日の摂取量の4分の1ぐらいをこれらから摂れるのでおすすめです。
ポストバイオティクスの定義としては、健康に有効な作用をもたらす不活化した菌体、またはその菌体の構成成分や代謝物を積極的に摂ることが掲げられています。
菌の摂取においては死菌でも問題ありません。生きたままだと培養期間が短いため数も少ないことから、数を多く摂るには死菌でもよいです。乳酸菌やビフィズス菌は死菌であっても効果があると言われています。むしろ死菌の方が数は多いため、免疫活性化スイッチを小腸で押すには数がたくさんのほうがよいとされています。
免疫力を上げるには菌の数がとても大事です。整腸作用を期待するならヨーグルトや菌数の少ないサプリでもよいですが、免疫力を上げるにはそれでは菌の数が圧倒的に足りません。
よく1日1兆個の乳酸菌を摂るとよいと言われているものの、これを発酵食品だけで摂ろうとすると非常に難しいです。たとえばヨーグルトの場合、1日1兆個取ろうとすれば約200パック(450mlの場合)摂らないといけないこととなり、非現実的であることはわかってもらえると思います。食事も大切ですが、整腸剤を含むサプリメントを毎日飲むのが数の面ではおすすめです。
ここからは、整腸剤・サプリメントを選ぶ際に注意したい3つのポイントについて見ていきます。
1日1兆個の菌が摂れるサプリメントはとてもおすすめです。1日1兆個の菌を摂れば腸内環境にとてもよい影響を与えてくれますし免疫力も上がってきます。
最近ドラッグストアなどを見てもたくさん菌が入ったサプリメントは増えています。ただし、サプリメントによっては1日1兆個分ではなく、1か月相当量で1兆個しか含まれてないサプリメントもあります。たとえば、「乳酸菌1兆個」とは書かれていても小さく「1袋当たり」などと表現されているサプリメントもありますので、購入時には注意しましょう。
なお1兆個の菌が入ったサプリメントの場合、生きたままというのは絶対にありません。乳酸菌、ビフィズス菌ともに死菌であっても問題ないことは実証されているため、菌の数が多いサプリメントを入手するようにしましょう。
たとえば、乳酸菌とビフィズス菌、乳酸菌と酪酸菌といったようにメジャーな菌が組み合わさったサプリメントはなかなか存在しません。複数の菌が入ったサプリメントは数も少なくなりがちで、菌数が増えるほど値段も高額になります。複数の菌が入っていながら、数も多いとなると販売されている商品は限られてしまいますが、選ぶ際には意識しておきましょう。
意外と知られていませんが、乳酸菌が腸の中で産生する物質もたくさんあります。乳酸菌産生物質が入っている整腸剤は探してみるとけっこうあります。パッケージの裏を見ると「乳酸菌産生物質」と書かれているものもあって、それを売りにしているサプリメントもあるようです。そのようなサプリメントは腸まで届いてそのまま吸収されるので効率がよいのだとか。
以上のような点に注意してサプリメントを選ぶようにするとよく、なんとなく買ってみた、というのはNGです。食事とサプリの二刀流で腸活を行うのが非常に効果的です。
以上、これだけやっとけばOKという「腸活実践法」について細かく紹介してきました。
腸内環境を整えたうえで、より健康的な生活を送るためには腸活は欠かせません。誰もが簡単にできる腸活としては、まず食生活を見直すことが最も効果的です。食物繊維やオリゴ糖、発酵食品などを食べ物から摂りつつ、整腸剤などのサプリメントも取り入れてみると腸活はうまくいきます。とにかく挫折することなく習慣化できるよう腸活は楽しみながら進めていきましょう!
「癌にならない腸活実践メルマガ講座」では、がんで亡くなる人・苦しむ人を一人でも多く減らすために日常生活の中で実践できる
・免疫を上げる方法
・正しい腸活の知識
・腸内環境とお肌の関係
・健康的なダイエット方法
・乳酸菌のすごい効果
などを、腸の専門医が毎日メールでお届けいたします。
免疫力をアップして、いくつになっても健康的な毎日を過ごしたい方におすすめの内容になってますので、気になる方はぜひ記事下のバナーをクリックしてお申し込みください。
↓↓