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最近「藻活」という言葉がテレビや雑誌で結構取り上げられたりして注目されています。端的に言うと、藻活とは海藻類で食物繊維を摂りましょうということ。藻活が今なぜ話題になっているかというと、海外の健康意識の高いセレブたちが腸内環境を良くするのにいいと聞きつけて人気に火がつき、ブームになったものが日本にようやく入ってきたようです。
今回は、腸活効果抜群の藻活について詳しく解説していきます。
藻活とは、その名の通り海藻を食べて腸活しましょう、といった意味を持ちます。藻活の対象となる海藻には、わかめや昆布、のり、ひじき、もずく、めかぶなどがありますが、日本人は古来よりこれらの海藻類をよく食べます。このように海藻類は昔から親しまれている日本食材であるため、「藻活しましょう!」と言われてもピンとこない人も多いかもしれません。
しかし、欧米人は海藻類を食べる習慣がほとんどありません。味噌汁は普段飲みませんし、ひじきやもずくも基本的には食べないでしょう。このように、欧米人は食物繊維を摂らない食生活をしているのです。
なんとなく欧米人は葉物を食べているイメージですが、実は葉物には食物繊維があまり含まれていません。葉物野菜は食物繊維含有量が少なく、特に水溶性食物繊維が少ないのが特徴となっています。欧米人の食事を見ても海藻を食べるイメージはありませんが、健康を考えて藻活をするために海藻類を食べよう、というのが欧米でブームとなったようです。
藻活を行うメリットにはいくつかあります。まず健康面ですが、海藻類にはタンパク質やビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養素が豊富に含まれており、これらを摂取することで栄養バランスの改善や免疫力のサポートにつながっていきます。
また美容面においては、海藻類に含まれる抗酸化物質が肌の老化を防ぐとされており、肌のハリや潤いを保つ効果が期待できます。さらに海藻類は低カロリーであるため、ダイエットにも非常に効果的です。
藻活の元となる海草類にはさまざまな栄養素が含まれています。まずは食物繊維。その中でも特に水溶性食物繊維が豊富に含まれていると言われています。それ以外にもナトリウム、カリウム、カルシウム、鉄などのミネラル、ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンKなどのビタミン類も含まれています。つまり、海藻類はかなり優秀な食材だというのが見て取れます。
藻活のもととなる海藻類は、腸内細菌の餌にもなる腸活に最適な食材です。ここでは藻活に欠かせない海藻類についてさらに詳しく見ていきます。
わかめは、ビタミンAやビタミンB群、ビタミンK、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄分、ヨウ素などが多く含まれている非常に栄養価の高い海草類です。骨や歯の健康、血液の生成、代謝機能の維持などに重要な役割を果たします。また、食物繊維も多く含まれており、腸内環境を整える効果が期待できます。
昆布はナトリウム、カリウム、カルシウム、鉄分、ヨウ素が豊富に含まれている海草類です。なかでも甲状腺ホルモンの生成に必要不可欠とされるヨウ素の含有量は断トツで高いと言われています。昆布だしであっても栄養素がほとんど抜けることがないと言われています。
また、アルギン酸やフコイダンなどの水溶性食物繊維を含んでおり、腸内環境の改善やコレステロールの吸収抑制に役立つと言われています。
のりは食物繊維が非常に豊富で、約3分の1が食物繊維であると言われています。そのほか、ビタミンAやビタミンB1、B2、ビタミンC、ヨウ素、カルシウム、鉄分、たんぱく質なども多く含まれています。ヨウ素は甲状腺ホルモンの生成を助け、新陳代謝を促進してくれる貴重な栄養素のひとつです。
ひじきは、食物繊維量がトップクラス。特に水溶性食物繊維が多く含まれており、余分な脂質や塩分を排出する働きであったり、食後の血糖値の上昇を緩やかにする働きがあるのが特徴です。またナトリウム、カリウム、カルシウムも豊富に摂ることができます。
他の海藻に付着して生息するため「藻付く」という名がついたと言われるもずく。水溶性食物繊維が多く含まれており、特有のねばねばのもととなるフコイダンが豊富です。その他、カルシウムやマグネシウム、カリウム、ヨウ素、ビタミンE、ビタミンKなども摂取することができます。
めかぶは、もずく同様フコイダンが豊富に含まれている海草類です。もずくよりも食物繊維が多いと言われているぐらいたくさんの食物繊維を摂ることができます。他の栄養素としては、カルシウムやマグネシウム、鉄分、ヨウ素、ビタミンE、ビタミンKなどが摂れます。
それ以外にも、あおさや海ぶどう、寒天、アラメ、なども藻活に取り入れられる海藻類として知られています。
上記で紹介したような海藻類をしっかりと摂ることで腸内環境は良くなっていきますが、海藻類の摂取の何が良いかというと、酪酸菌の餌になる点が大きなポイントでしょう。酪酸菌は食べ物から直接摂取するのが難しい菌と言われているので、海藻類を摂って自分の酪酸菌を増やしましょう。
日本人は他の人種と比べて酪酸菌が多いと言われており、しかもほとんどの日本人が海藻を分解する酵素を持つ腸内細菌が腸内にいるとも言われています。欧米人はそのような分解酵素を持っていない人が多いため、欧米人よりも藻活効果が高いと言えるかもしれません。
ただし、藻活する上で気をつけないといけないことがあります。それは「ヨウ素」の過剰摂取です。ヨウ素は甲状腺ホルモンを作る際の材料になるものですが、あまり摂りすぎると甲状腺機能低下症になってしまう可能性が示唆されています。
甲状腺機能低下症(別名:橋本病)とは、甲状腺が十分な量の甲状腺ホルモンを産生しない状態を指す疾患のことを言います。甲状腺機能低下症による症状としては無気力や疲労感・倦怠感、むくみ、寒がり、体重増加、動作緩慢、記憶力低下、便秘などが現れます。
海藻類の中で圧倒的にヨウ素を含んでいるのが昆布ですが、ひじきは昆布の7分の1程度のヨウ素量、わかめだと昆布の20分の1程度のヨウ素量と少ないので、過剰摂取を気にする人は、昆布以外の海藻類であれば安心かもしれません。
以上、何かと最近話題の藻活について、また藻活に取り入れたい海藻類についても紹介してきました。
欧米型の食事を好む現代人は、栄養バランスが非常に悪くなりがちな食生活を送っている人が多く、その結果腸内環境が悪くなってしまいかねません。腸内環境の悪化は、消化器症状だけでなく免疫力の低下や精神的な不調など、全身の健康にも多大な影響を及ぼします。
そうならないためにも、ぜひ藻活をスタートさせてみませんか。いつも食べているみそ汁やサラダ、主食・副菜などにひとつまみ海藻類を入れるだけで立派な藻活になりますので、今日からでも実践してみることをおすすめします。
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