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早期がんを見逃さない秘訣とは?がんから命を守るための健康診断について詳しく解説

  • がん

「がんになったら何らかの症状が出るだろうから、症状がない自分は健康だ」と過信している人は少なくありません。現在、日本人の2人に1人は一生のうちに何らかのがんにかかると言われています。がんは全ての人にとってとても危険な病気で、日本人ががんで死亡する確率は、男性が4人に1人、女性は6人に1人となります。よって、がんにならないため、がんで命を落とさないためには早期にがんを発見することがとても重要です。

今回は、がんから命を守るための検査方法、早期がんを見逃さない秘訣について詳しく解説していきます。

1. がんの罹患数、死亡数

癌

がんの罹患数とがん死亡数はいずれも年々増えています。国立研究開発法人国立がん研究センターの最新がん統計によると、2020年に新たに診断されたがんは945,055例(男性534,814例、女性410,238例、性別不詳あり)、2023年にがんで死亡した人は382,504人(男性221,360人、女性161,144人)となっています。

がん罹患数増加の主な原因は高齢化、人口全体に対する高齢者の割合が増えていることによります。高齢化の影響を除けば一定期間中にがんになる人の割合は、2010年頃からほぼ横ばいで、がんで死亡する人の割合は1990年代半ばをピークに減少傾向にあります。治療法の進歩などで多くの部位のがんで生存率は向上する傾向にありますが、一般的にがんは進行すると治りにくくなりますし、がんそのものやがんの治療による体への負担もより大きくなります。そのため、適切な検査を受けることでがんを早い段階で発見、適切な治療を受けることがかなり重要です。

2. がんの検査方法

大腸がん

がんの検査方法は部位によって異なります。

一般的にがんになりやすい臓器の検査としては、胃がんなら胃のバリウム検査か胃内視鏡検査、大腸がんなら便腺血検査か大腸内視鏡検査、肺がんなら肺レントゲン検査か肺CT検査、乳がんならマンモグラフィーや乳腺エコー検査、肝臓がんや膵臓がんなら腹部エコー検査(必要ならMRIやCT検査を追加)、前立腺がんならPSAの採血や腹部エコー検査などが選択肢として考えられます。

3. 症状がでなければがんは大丈夫?

医者と患者

「自分にはがんはないと思う」「健康には自信がある」「食欲はあるから大丈夫」という人は多いですが、これは実際のところ正しいとは言えません。がんは早期のものだとほとんど症状が出てくることはなく、進行してやっと症状が出てきます。

早期の胃がん、大腸がん、食道がんや、膵がんなどの患者さんは、健康診断の異常かがんの症状とは無関係な理由がきっかけで偶然検査を受けて発見された人がほとんどです。進行がんの人でも全く症状のない人もたくさんいますので、健康にいくら自信があってもがんがないとは言い切れません。だからこそ、定期的な検査を受けることが大事になってきます。

3-1. 胃がんの症状

胃がんは初期段階では自覚症状が現れることがほとんどありません。しかし、進行するとみぞおち周辺の違和感や不快感、痛み、胸焼け、吐き気、食欲不振などの症状が現れる場合があります。また、出血を伴う場合には黒い便が出たり吐血したりすることもあります。ただし、胃がんでかなり進行していても症状が出ないケースもあります。ちなみに胃に関する症状の場合、現れた症状は胃がん特有のものではなく、胃炎や胃潰瘍、または胃以外の疾患によって生じる可能性もあります。

3-2. 大腸がんの症状

大腸がんは早期には症状が現れませんが、進行すると血便や排便習慣の変化、便が細くなる、残便感、貧血、腹痛、嘔吐といった症状が出ることがあります。症状はがんの位置によって異なり、下行結腸やS状結腸、直腸などの硬い便が通る部位のがんでは、便通の悪化に伴う腹痛や嘔吐が起こりやすく、血便や便が細くなる症状も見られやすいとされています。

通常、大腸がんであれば大腸の半分くらいをがんがふさがないと便秘や腹部膨満などの症状が出ることはありません。血便などがしっかり出ている状態だと、かなり大きながんやポリープになっているとみてよいでしょう。

3-3. 食道がんの場合

食道がんは初期段階ではほとんど自覚症状がありませんが、がんが大きくなるにつれて、飲み込みにくさが現れることがあります。さらに進行すると、胸の違和感や飲食物のつかえ感、体重減少、胸や背中の痛み、咳、声のかすれといった症状が現れることがあります。

このような症状は胸や背中の痛み、咳、声のかすれは心臓や呼吸器の病気でも起こり得る症状ですが、現れた場合には、心臓や肺の検査に加えて食道の検査を行うことが重要です。

3-4. 膵がんの場合

膵臓がんは小さいうちは症状が現れにくく、早期発見が難しいですが、進行すると腹痛、食欲不振、腹部の膨満感、黄疸、腰や背中の痛みなどの症状が現れることがあります。これらの症状は膵臓がん以外の原因でも引き起こされることがあります。また、糖尿病が突然発症したり悪化したりすることが膵臓がん発見のきっかけになる場合もあります。

3-5. 肝がんの場合

肝臓は「沈黙の臓器」と呼ばれ、炎症やがんがあっても自覚症状がほとんど現れないことが多い臓器で、健康診断や他の病気の検査中に偶然肝臓の異常が見つかることも少なくありません。肝がんに特有の症状はありませんが、多くの場合、肝炎や肝硬変などの慢性肝疾患を伴っていることがあります。また、慢性肝疾患による肝機能の低下により、食欲不振、むくみ、倦怠感といった症状が現れることがあります。肝がんが進行すると、腹部にしこりや痛み、圧迫感などの症状が見られることがあります。

膵がんや肝臓がんの場合、早期のものは全く症状がなく、体が黄色くなる黄疸や体調不良が出る場合、ほぼ手術不可能な場合がほとんどという恐ろしい病気です。

4. がん検診が大事な理由

要精密検査の検査結果

がん検診は、自覚症状がない段階で異常を発見する有効な手段です。定期的ながん検診を受けることで、がんの早期発見・早期治療が可能となり、健康を守る重要な役割を果たします。

がん検診や定期的な健康診断が命を救う重要な手段であることを示す事例は数多くあります。たとえば、ある患者さんは胃内視鏡検査を別の理由で受けた際に、偶然早期の食道がんが発見され、内視鏡治療で完治しました。また、ピロリ菌の感染を指摘されて胃内視鏡検査を受けた別の患者さんでは、進行胃がんが見つかり、適切な治療により命を救う結果となりました。膵がんの例では、腹部エコー検査を受けた患者さんで、無症状ながらも早期のがんが発見され手術が成功しました。このように検査がきっかけで早期にがんを発見し治療できたケースは少なくありません。

一方で、症状が出てから検査を受けた例では、進行がんが見つかることもあります。食欲不振や食べ物の詰まり感を訴えて検査を受けた患者さんでは、進行した食道がんが発見され、すでに他の臓器に転移している末期ステージ4の状態でした。また、下痢を訴えた患者さんでは大腸内視鏡検査で進行した大腸がんが見つかりましたが、治療を試みるも発見時点ですでに手遅れの状況でした。

中には、定期的ながん検診を受けることで命を守った例もあります。たとえば、ある患者さんは健康であっても胃内視鏡検査を定期的に受けていたおかげで3度の胃がんをすべて早期に発見し、内視鏡治療で完治しています。同じ患者さんは肺CT検査も定期的に受けており、早期の肺がんを発見して根治治療に成功しています。さらに、患者さんが便潜血検査で陽性となり、大腸内視鏡検査を受けた際には進行した大腸がんが発見され、手術と抗がん剤治療が必要となりましたが、早めの検査が命を救うきっかけとなった例もあります。

これらの事例は、がん検診や健康診断が早期発見や予後の改善にどれほど重要であるかを示しています。がんは症状が出てからでは進行している場合が多いため、健康であっても定期的に検査を受けることが、自分の命を守る最良の方法であるといえます。

5. まとめ

医者

以上、がんから命を守るための検査方法、早期がんを見逃さない秘訣について紹介してきました。

早期がんを見逃さないためには、しっかりと定期検診を受けることが最低限必要です。健康でいるうちにこそ、がん検診の意義を見直し早めの行動を心掛けましょう。たった数分から数十分の検査で、命を落とす病気が見つかるかもしれませんよ。

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