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一般診療
General Practice
目次
便潜血検査を検診で受けていますか?検査結果の判断をあやまらないように、検査のメリット、デメリットなど詳しく説明します。
当院では便潜血検査より大腸内視鏡検査(大腸カメラ)をお勧めしています。
その理由もご説明します。
便の中に血液が混ざっていないかを検査する方法です。
進行大腸がんは大きくなると便とこすれて写真のように出血することあります。
大腸がんがあるのかを判断するための検査です。
便潜血検査は大腸がんの発見に有用とされ、大腸がんの死亡率低下に有効な手段であることが世界的に認められています。
便を1回提出する1回法では大腸がんを見逃すことが多いため、2回提出することで精度が高まります。2回と3回では精度が変わらないため、2回法が主流となっています。
「陽性」とは、便の中に血液を認められた場合、「陰性」とは、便の中に血液が認められなかった場合を意味します。
ただし、大腸がん検診としては、正直に言えば「大腸内視鏡検査(大腸カメラ)」をお勧めします。
精度も高く、その場で内視鏡治療もできます。
当院でも大腸内視鏡検査をお勧めしています。
消化器内科医で便潜血検査を受けているという医者をみたことがありません‼
ただし、どうしても内視鏡検査を受けたくない、きっかけ作りが必要という方はメリット、デメリットを知ったうえで便潜血検査を受けてください。
偽陰性のことはのちほど説明します。
結果が1回でも陽性だった場合は、大腸がんの可能性があります。また大腸に何かしらの異常が発生していると考えられます。内視鏡検査を受けましょう。
内視鏡検査をうけなければ大腸がんがあるかどうかはわかりません。
陽性になったことを、ラッキーチャンスと考えましょう。
これで自分の大腸癌のリスクを知ることが出来ますし、大腸がんがあるのかないのかを知ることが出来ます。
大腸がんは早期に発見すれば治癒が十分に期待できるがんです。
早期がんであれば入院することなく、日帰りで内視鏡手術で治癒できることもあります。
しかし、ある程度進行してしまうとおなかを切ったり、抗がん剤を使わなくては、なおりません。かなり進行した場合はなくなることがあります。
進行大腸がんの内視鏡写真です。
この写真の患者さんは、3年連続で便潜血陽性でしたが受診していませんでした。
お腹を切る手術を受けた後に抗がん剤の治療も必要になってしまいました。
進行大腸がんはいつも出血していませんし、出血していても採取した便に血液が含まれないと、本当は進行大腸がんがあるのに便潜血検査で「陰性」に出てしまいます。
これがさきほどの「偽陰性」です。
大腸がんがあるのに、間違ってうその陰性という結果になってしまいます。
なんと約20-30%の進行大腸がんは、偽陰性のために見落とされることがありえます。
便潜血検査が陰性であっても、すでに血便や便通異常、腹部症状などがある場合はご相談ください。
また、大腸がんの家族歴がある方も注意が必要です。こちらもご相談ください。
進行大腸がんの内視鏡写真です。
患者さんは、便潜血検査は陰性でしたが、貧血があり受診されました。
今後、大学病院で手術を受ける予定です。
「陽性」の人の間違った選択
「忙しい」、「痔だと思う」、「生理と重なっていた」、「便秘や下痢がないから大丈夫」、「自分は健康だ」、「内視鏡検査が苦しそう」などと理由をつけて内視鏡検査を受けない方が多くいます。
私は長年、大腸内視鏡検査をしていますが上記のような理由で検査を受けず、数年後に受診して進行大腸がんが見つかったという方を何人も知っています。
陽性なら、まずは精密検査として大腸内視鏡検査を受けましょう。
便潜血検査を受けなおすのは「ナンセンス」です。
便潜血検査には偽陰性も起こりえます(本当はがんがあるのに、便潜血検査が陰性)。
陽性の人が再検査をして陰性になったとしても、大腸内視鏡検査を受けなくてよいということにはなりません。
*進行大腸がんはいつも出血していませんし、出血していても採取した便に血液が含まれないと、本当は進行大腸がんがあるのに便潜血検査で「陰性」に出てしまいます。
血便、便秘、下痢、腹痛、腹部膨満、便が細くなった、便が出にくいなどの症状があるのにもかかわらず、「便潜血検査が陰性だから大丈夫」と内視鏡検査を受けない人がいます。
何度も言いますが、偽陰性の可能性もあるため自覚症状がある方は
大腸内視鏡検査をお勧めします。
当院の内視鏡治療の特徴は、「安全に苦しさと痛みに配慮した内視鏡検査を提供する」「見逃しのない高精度な観察を行う」ということです。
これまで培ってきた内視鏡検査の経験を十分に活かして高精度で安全な内視鏡検査、治療を行うように努めています。内視鏡を専門とする医師が、各臓器のポイント毎にどのような内視鏡操作を行えば苦しさと痛みに配慮した検査になるのかを熟知していますので、安心してお任せください。
そしてみなさま各人に合わせた、最適な量の鎮静剤を考えて検査をしています。こちらも多くの経験により検査が苦しさと、検査後もしっかりとした目覚め・気分不良がないように配慮するように努めています。
まずはお気軽にご相談ください。